滋賀県甲賀市信楽町で焼かれている「信楽焼」。

飲食店のお店の前などによく置かれていますね。

なぜ、お店には信楽焼のたぬきの置物が置いてあるのか、

信楽へ行ったら町中にたぬきの置物があるけど、なぜ信楽焼といえばたぬきなのか、

信楽焼たぬきの意味や由来などについてご紹介したいと思います。

 



信楽焼たぬきの意味

信楽焼たぬきの意味は、「たぬき→他抜き→他を抜く」という、

「た=他」「ぬき=抜く」ということから、商売繁盛を祈願して置かれています。

信楽焼たぬきは、商売繁盛、招福、出世、金運向上などのご利益があると考えられていて、

「たぬき」は「他抜き」という語呂合わせで「他の店を抜く」と、商売に縁起のいい要素がそろっています。

うどん屋、そば屋、居酒屋、和食のお店などの飲食店の前に、たぬきが置いてあるのを見かけたことがあると思いますが、

飲食店の経営は「水物」(水物=そのときの条件によって変わりやすく予想しにくい物事)と呼ばれ、繁盛するか失敗するかはわかりづらい商売です。

そのため、縁起のいいものということで、多くの飲食店の前に信楽焼のたぬきが置かれるようになりました。

 

信楽焼たぬきは縁起の良い8つの意味

 

画像:信楽町観光協会より引用
 

【信楽焼たぬきの意味】

信楽焼たぬきは「八相縁起(はっそうえんぎ)」と呼ばれる縁起を表しており、8つの意味があります。

  • 笠=災難や悪事を避け身を守る
  • 目=大きな目で周囲に気を配り正く物事が見れるように
  • 口元=いつも笑顔でいることにより商売繁盛につながる
  • 徳利=飲食に困らない、徳が持てるように
  • 大きなお腹=慌てず騒がず冷静さと大胆な決断力
  • 通い帳=信用第一
  • 金袋=金運に恵まれるように
  • しっぽ=太いしっぽは何事も大きく太くしっかりした終わりを

 

信楽焼のたぬきは他を抜くだけでなく、縁起の良い意味が込められたものをたくさん持っています。

信楽焼たぬきの意味には商売繁盛の意味があったのですね。

狸が笠をかぶり、少し首をかしげながら徳利と通い帳を持って立っているという形が定番の形となっています。

 

信楽焼 たぬきの持ち物の意味「徳利」と「通い帳」

信楽焼のたぬきが持っている持ち物は、「徳利」と「通い帳」で、

「徳利」には「飲食に困らないように(飲食に困らない=商売が上手く行く)」という意味や、

「徳を積んで利を得る」で徳利なので、善行を積み人徳を身につけようという意味があります。

「通い帳」は、帳簿のことで、取引状況を明らかにした売上帳のことです。

通い帳にはお客様との信頼関係を上手く築けるようにという意味が込められています。

 

信楽焼たぬきの由来

信楽焼といえばたぬきというくらい、たぬきの置物は信楽焼の代名詞のような存在です。

信楽焼のたぬきの置物が置かれるようになった由来ですが、

信楽焼でたぬきが作られるようになったのは明治時代で、

陶芸家の藤原銕造氏が川のそばで腹鼓に興じる狸を見て、狸の焼物作りがひらめいて作ったのがはじまりです。

 

 

1951年(昭和26年)に、昭和天皇が信楽町を訪れた際に、

日の丸の小旗を持った信楽焼のたぬきを沿道にたくさん並べお迎えしました。

たぬきたちが延々と続く情景に感銘した昭和天皇が、

「をさなどき あつめしからになつかしも 信楽焼の狸をみれば」と歌を詠んだことが新聞に報道され、

全国に信楽焼のたぬきが知られることとなり有名になりました。

このことが大きな宣伝効果となり、信楽焼のたぬきが人気となったのです。

そしてたぬきが「他を抜く」ということから商売繁盛、福をもたらすとして、

商家を中心に家の軒先に好んで置かれるようになりました。

信楽焼のたぬきの置物が縁起物として人気となり、

今や多くのお店の店先や家庭に、信楽焼のたぬきの置物が置かれています。